こんにちは、柚木ゆうら(@yzk0829)です。
長野というと限りなく標準語に近く、あまり方言をしゃべっているイメージはないかもしれません。
しかし、意外と長野ならではの方言というものは多く、県民はあまり意識することなく方言をしゃべっていることもあります。
長野県民にとってはおなじみの言葉も県外では意味が通じず、困ってしまったなんてこともあるかもしれません。
「ずくだせテレビ」など、テレビ番組の名前にも選ばれている「ずく」という言葉。
実はこれも長野の方言なので、県外だとなかなか意味が通じません。
「ずくってどういう意味?」そんな質問に、スマートに答えられたらかっこいいですよね!
今回は、長野県民としてはなじみ深い、でも県外では通じない方言「ずく」の意味や使い方について詳しく見ていこうと思います。
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長野の方言「ずく」の意味・語源について
まずは、「ずく」の意味について説明していきますね。
ずくは長野でよく使われている方言のひとつ。長野全域で使われている方言なので、ずくは長野県民の共通語といっても過言ではないほど。
たてに長いこの長野全域で使われている方言というのもすごいですよね。
面倒がって何かをやりたがらないときに「ずくがない」と言ったり、億劫だけどがんばってみるときに「ずくを出す」なんて言ってみたりすることが多いです。
標準語でたとえると、「やる気」や「根気」に近いものがあるかもしれませんね。
目に見えるものではないパワーを使うときによく使用する言葉です。
たとえるなら、立ち上がるのが面倒だけど仕方なく立つのは「ずく」に似たものがあります。
語源としては、「力を尽くす」からとられたものではないかとされていますよ。
「つく」がなまって「づく」→「ずく」になったのでしょうか。何故「す」に濁点なのでしょう、とても興味深い。
以前、秘密のケンミンショーという番組で取り上げられたときは、「銑(ずく)」という金属をつくる過程からきているのではという説もありました。
諸説ありますが、ハッキリとした語源はわからないようです。
「ずく」の使い方について長野県民が語る
長野の方言「ずく」について何となくわかったところで、ここからは実際にどんな風に使うのかシーン別に紹介していきますね。
「ずくがない」の使い方
標準語:「夜、勉強してたけどやる気がなくてさ~。結局寝ちゃった」
なにかというと「ずくがない」のを理由にしちゃう、長野県民あるある。しょうがないよ、ずくがないんだもの。
「ずくを出す」の使い方
例文:「休日だからといっていつまでも寝てないの!ずくを出して起きる!」
標準語:「休日だからといっていつまでも寝てないの!根性出して起きる!」
面倒なことをするときに「ずくを出す」という回数が多い、長野県民あるある。
「ずくがある」の使い方
標準語:「ええ~!親子で登山したの?気力あるね~」
なにか物事に対して力を尽くしたときに、「ずくがある」ということが多い気がしますね。
「ずく」をほかの言い方にすると?
長野の方言である「ずく」を県外の人にとってわかりやすく説明するには、どうすればいいのかわからず困ってしまうこともあると思います。
あえてほかの言い方をするなら、「やる気」「根気」「気力」「根性」といった感じでしょうか。
ただ、長野県民にとってずくはずくでしかないため、ほかの言い方をしてもどうもしっくりこないんですよね…。
なにか上手い回答があったら教えてほしいぐらい。
そんな風に思ってしまうほど、「ずく」は長野県民にとっての標準語です。方言という意識があまりありません。
「ずく」に似たほかの方言について
「ずく」は長野ならではの方言ですが、別の地域でも似たような方言はあります。
なんとなく意味合いが似てそうな方言をいくつかピックアップしてみました。
- 山梨の「じくなし」
- 広島の「たいぎぃ」
この地域に住んでいる人とは、何かしら共感できるものがありそうな気がします。
主に「標準語に直しにくい・説明できない」という部分で。
東北地方や熊本などでは「ずく」が使われていることもあるようですが、少しニュアンスが違うみたいです。
まとめ
長野の方言「ずく」についてまとめてみました。
- 長野県民にとって当たり前すぎる方言
- 県外に出て初めて方言だと知ることも多い
- 「ずく」以外にしっくりくる言葉が見つからない
なんとか説明して相手が納得しても、説明した本人は納得がいかない…「ずく」は、私たち長野県民にとってそんな奥が深い言葉です。
移住してきてしれっと会話に「ずくがなくてさ~」なんて出てきたら、だいぶ信州に染まってきた証拠。信州民免許皆伝です、おめでとう!
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